競馬は昔から好きでした。
週末になればレースを予想し、馬券を買い、その結果を見る。自分で考えて、あとから答え合わせをする時間が好きで、競馬は長く続いている趣味の一つです。
ただ、一口馬主に興味を持ってから、馬券とはまったく違う競馬の楽しみ方があることを知りました。
まだデビューもしていない馬が、育成牧場で少しずつ成長していく。
調教のペースが上がり、入厩し、ゲート試験を受け、ようやくレースの日を迎える。
その過程を何か月、何年と追いかけられることに、大きな魅力を感じました。
毎週末だけではなく、日常の中にも競馬の楽しみを増やしたい。
そう思ったことが、一口馬主を始めたきっかけです。
馬券とは違う、数年先まで続く楽しみ
馬券は、一つのレースを予想し、その日のうちに結果が出ます。
もちろん、それも競馬の面白さです。
一方、一口馬主はレースに出るずっと前から物語が始まります。
毎週の近況を読みながら、
「少し馬体が成長してきた」
「調教のペースが上がった」
「そろそろ入厩できるかもしれない」
「どの競馬場でデビューするのだろう」
と考える。
まだ一度もレースを走っていなくても、成長していく過程そのものを楽しめます。
会社員として普段どおり働いている中でも、近況更新の日が少し楽しみになる。
数か月後、数年後に待っているかもしれないレースを想像できる。
一口馬主は、競馬を週末だけの娯楽ではなく、毎日の楽しみに変えてくれる趣味なのだと思います。
武豊騎手と、好きだった馬の血を追いかける夢
一口馬主に興味を持った理由の一つに、武豊騎手への憧れもあります。
昔から武豊騎手が好きで、自分の出資馬に乗ってもらえる可能性を考えるだけでもワクワクします。
自分の出資馬がパドックを歩き、そこに武豊騎手が騎乗する。
レースに勝ち、ウイナーズサークルへ戻ってくる。
実際にそんな日が来るかどうかは分かりません。
それでも、その可能性があること自体に夢を感じます。
そのため、武豊騎手とのつながりが強いインゼルサラブレッドクラブへの入会もかなり悩みました。
今回は予算や募集馬との相性を考えて見送りましたが、今後どうしても出資したい馬が現れたら、また検討するかもしれません。
そして、もう一つ惹かれたのが血統です。
競馬を長く見ていると、好きだった馬や、印象に残っている馬が少しずつ増えていきます。
その馬自身が引退しても、血は産駒や孫の世代へ受け継がれていく。
募集馬の血統表を見て、
「この馬の血が入っている」
「昔応援していた馬につながっている」
と気づくと、その馬が急に特別な存在に見えてきます。
血統は、距離適性や成長力を予想するためだけのものではありません。
昔感じた競馬の記憶や感情を、次の世代へつないでくれるものでもある。
好きだった馬の血を引く馬を、今度は自分の出資馬として応援できる。
そこにも一口馬主ならではのロマンがあります。
一口馬主で見ている夢
一口馬主が簡単にもうかるものではないことは理解しています。
高額な募集馬でも未勝利で終わることがあります。
募集価格を回収できない可能性の方が高いかもしれません。
それでも、一口馬主にはお金だけでは測れない夢があります。
- 出資馬が無事にデビューする
- 初勝利を挙げる
- 何勝もして長く現役を続ける
- オープン馬になる
- 重賞やGⅠへ出走する
- 武豊騎手が乗る
- 競馬場で直接応援する
- 口取り写真に参加する
- 牧場見学や募集馬ツアーで会いに行く
特に口取り写真は、馬が勝ち、さらに参加枠の抽選にも当たらなければ実現しません。
簡単ではないからこそ、夢があります。
自分の出資馬が勝った日に、馬や騎手、関係者と一緒に写真へ写る。
牧場で育成中の姿を、自分の目で見る。
自分の馬が重賞やGⅠへ向かう姿を、競馬場で応援する。
実際にどこまで実現するかは分かりません。
ただ、「もしかしたら」と考えられるだけで、日常の楽しみは増えます。
自分にとって一口馬主は、結果を買うものではなく、数年先まで続く夢を持つ趣味です。
候補に挙がった一口馬主クラブ
一口馬主を始める前に、今回比較・検討した主なクラブは次の5つです。
- 京都サラブレッドクラブ:手頃な募集価格と、近況更新の頻度に魅力を感じました。
- ロードホースクラブ:血統、厩舎、育成環境と、これまでの実績を重視しました。
- インゼルサラブレッドクラブ:武豊騎手とのつながりに魅力を感じました。
- 広尾サラブレッド倶楽部:サービスやクラブ独自の企画に魅力を感じました。
- DMMバヌーシー:馬代無料の当歳馬など、独自の募集方法に関心を持ちました。
その中から、予算、募集口数、近況の充実度、将来見たい夢を考え、京都サラブレッドクラブとロードホースクラブを選びました。
京都サラブレッドクラブを選んだ理由
一口馬主を始めるにあたり、いくつかのクラブを比較しました。
その中で最初に入会したのが、京都サラブレッドクラブです。
比較的募集価格が手頃で、限られた予算でも複数頭へ出資しやすいことは、大きな魅力でした。
ただ、自分が京都サラブレッドクラブをいいなと思った一番の理由は、価格だけではありません。
近況レポートの更新がとても頻繁なことです。
おおむね週に1回程度、出資馬の現在の様子を確認できます。
まだデビューしていない馬が、
- 今どのような調教をしているのか
- 馬体がどのように変化しているのか
- どんな課題があるのか
- デビューへ向けてどこまで進んでいるのか
を継続的に知ることができます。
代表者の方が書いているブログも面白く、クラブの考え方や雰囲気が伝わってきたことも、入会を後押ししました。
京都サラブレッドクラブからGⅠ馬が次々と出る確率は、超大手クラブと比べれば高くないのかもしれません。
ただ、一口馬主の醍醐味を「自分の馬を応援する推し活」と考えるなら、近況を頻繁に知ることができる京都は、かなり楽しめるクラブだと思いました。
自分の出資馬が、今どこにいて、何をしていて、どんな状態なのか。
その道のりを細かく追いかけ、ようやくデビューした瞬間を迎える。
その過程を一番楽しめそうだと感じたのが、京都サラブレッドクラブでした。
現在、京都では2頭へ出資しています。
ロードの1頭を合わせると、今年出資した2歳馬は合計3頭です。
ただし、まだどの馬もデビューしていません。
自分が一口馬主を本格的に考え始めた時期が遅く、すでに2歳馬の募集もかなり進んでいました。
その時点で残口がある馬の中から選んだため、比較的成長がゆっくりだったり、デビューが遅めになりそうだったりする馬が多かったように感じます。
一口馬主の経験が長い人は、早い時期から募集馬を確認し、早期デビューが見込める馬へ先に出資することも多いのだと思います。
自分は後から始めたので、そこは仕方ありません。
それでも、早ければ今年の秋頃からデビューを楽しめるかもしれない。
今は毎週の近況を読みながら、その日を待っています。
ロードホースクラブを選んだ理由
もう一つ選んだのが、ロードホースクラブです。
ロードには、京都とは少し違う役割を求めました。
自分は、いわゆる大手の社台・サンデー系だけではなく、日高の生産馬を応援することにも魅力を感じています。
ロードは中堅クラブですが、これまでの活躍馬や勝ち上がり実績があり、しっかり結果を残しています。
ケイアイファームを中心とした生産・育成環境があり、母系にも実績馬を持つ募集馬が多い。
募集価格は京都より高めですが、その分、血統、厩舎、育成環境まで含めて、上のクラスを期待できる馬へ出資したいと思いました。
将来的にはキャロットクラブなども魅力的です。
ただ、最初から大手クラブだけを目指すのではなく、まずはロードホースクラブで、実績のある日高の馬を応援してみたい。
そう思いました。
自分の中では、
京都は、近況を細かく追いながら複数頭を楽しむクラブ。
ロードは、実績を重視し、重賞やGⅠ戦線へ進む夢を見るクラブ。
という役割分担になっています。
広尾とDMMを見送った理由
広尾サラブレッド倶楽部も候補にしていました。
サービスやクラブの企画には魅力を感じましたが、自分が検討した募集馬は価格が少し高く、さらに募集口数が多い点が気になりました。
DMMバヌーシーも、馬代無料の当歳馬など面白い募集があります。
ただ、デビューまでの期間も会費を払う必要があり、トータルの負担は決して小さくありません。
そして、自分はせっかく一口馬主を始めるなら、金銭的な分配だけではなく、少しでも大きな夢を追いかけたいと思いました。
そのため、基本的には最低でも400口から500口程度のクラブを中心に考えることにしました。
募集口数が多いクラブが悪いわけではありません。
少額で始めやすいという大きな魅力があります。
ただ、自分が一口馬主に求めているものを考えると、今回は京都とロードの方が合っていると判断しました。
ロードでノットアフルークへ出資した
ロードホースクラブでは、ノットアフルークへ1口出資しました。
- 募集総額:5,500万円
- 募集口数:500口
- 一口価格:11万円
- 父:コントレイル
- 母:スピニングワイルドキャット
- 杉山晴紀厩舎へ預託予定
自分にとって初めてのロード出資馬であり、現在の一口馬主生活における「夢枠」です。
11万円は、決して気軽に出せる金額ではありません。
過去のロード募集馬や、5,000万円台で募集された馬の成績も調べました。
その結果、高額馬だから確実に走るわけではないことも分かりました。
5,000万円台で募集されても、未勝利や未出走で終わる馬はいます。
一方で、高い募集価格に見合うだけの賞金を稼ぎ、重賞路線へ進む馬もいます。
安全な買い物ではありません。
それでも、ノットアフルークの血統、厩舎、育成環境を見て、予算の範囲内で重賞やGⅠ戦線を夢見られる馬だと感じました。
もちろん、かなり期待込みです。
ノットアフルークに惹かれた理由
血統
父は三冠馬コントレイル。
母スピニングワイルドキャットの産駒には、香港スプリントなどを勝ったダノンスマッシュがいます。
新種牡馬の産駒というだけではなく、実績のある母系との組み合わせにも魅力を感じました。
厩舎
預託予定が杉山晴紀厩舎であることも大きな材料でした。
高額馬だからこそ、どの厩舎で管理されるのかは重視しました。
近況コメント
募集時のコメントでは、
- トモが緩い
- パワーがまだ足りない
- 芯が入り切っていない
- 時間がかかるかもしれない
といった慎重な評価もありました。
一方、その後は、
- 馬体が成長してきた
- 動きが良くなってきた
- 素直で扱いやすい
- 骨格が良い
- 少しずつ力強さが出てきた
という前向きな内容も増えています。
最初から完成されている馬ではなく、育成の中で少しずつ良くなっている。
その過程を追いかけられることにも魅力を感じています。
まずは2勝を目標にする
ノットアフルークの現実的な目標は、まず2勝です。
最初の目標は、無事にデビューすること。
そして、3歳未勝利戦が終わるまでに1勝することです。
さらに2勝目を挙げられれば、長く現役生活を楽しめる可能性が高くなります。
理想を並べるなら、
- 無事にデビュー
- 3歳未勝利戦終了までに1勝
- 3歳から4歳で2勝目
- 3勝クラスへ進む
- オープン馬になる
- 重賞へ出走する
- いつかGⅠへ出走する
となります。
募集総額5,500万円ということを考えると、1勝だけで金銭的に回収するのは難しいでしょう。
ただ、自分は回収率だけで一口馬主を考えているわけではありません。
2勝できれば、近況やレースを長い期間楽しめます。
その意味で、まず2勝を現実的な成功ラインとしています。
その先は、大きな夢として待ちたいです。
賞金ゼロでも払える範囲で続ける
一口馬主全体の予算上限は、月2万5,000円程度と考えています。
現時点での配分は、
- ロードホースクラブ:月1万5,000円以内
- 京都サラブレッドクラブ:月1万円以内
です。
将来的には、ロード3頭、京都4頭の合計7頭程度を想定しています。
ロードでは来年2頭、京都でも来年2頭を追加する案を考えています。
ただし、これは賞金を前提にした予算ではありません。
出資馬がまったく賞金を稼げなかったとしても、自分の生活に無理が出ない範囲に抑えるつもりです。
馬が走れば、賞金や各種手当によって実質的な負担が下がる可能性はあります。
それでも、それを最初から当てにはしません。
趣味のために、お金や心の余白を失ってしまっては意味がないからです。
一口馬主は、自分にとって競馬の推し活
一口馬主は、簡単に利益が出る趣味ではありません。
高額な馬でも走らないことがあります。
思っていた時期にデビューできないこともあります。
一度も勝てずに引退する可能性もあります。
それでも、自分が一口馬主に価値を感じる理由は、お金だけではありません。
毎週の近況を読む。
少しずつ成長する姿を追う。
デビューの日を待つ。
競馬場で直接応援する。
勝ったら心から喜ぶ。
好きな騎手が乗るかもしれないと想像する。
いつか重賞やGⅠへ進むかもしれないと夢を見る。
自分にとって一口馬主は、競馬の世界で行う「推し活」に近いのだと思います。
今年出資した3頭は、まだどの馬もデビューしていません。
実績も成果も、まだ何もありません。
ただ、毎週近況を読み、数か月先のデビューを待っている今の時間も、すでに一口馬主の楽しみの一部です。
この先、うまくいったことも、思いどおりにならなかったことも、このブログにそのまま残していきます。
人生に、もっと自由な余白を。
一口馬主は、自分の毎日に「楽しみの余白」を増やしてくれる趣味になりそうです。
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